Epic Gamesがショップデザインと返品システム、プライバシー違反に関する問題で連邦取引委員会(FTC)へ5億2000万ドル支払うことで和解へ。
連邦取引委員会(FTC)は2022年12月19日、「フォートナイト」の開発元であるEpic Gamesが、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)の違反や、数百万人のプレイヤーから意図しないアイテムの購入を促し、ゲーム設計に問題があったとして、Epic Games側が5億2000万ドル(約710億円)の支払いに合意することで和解に至った。
Epic Gamesが開発を行うフォートナイトは、基本プレイ無料で、ゲーム内アイテムは課金をすることによってスキンやエモートなどを入手することができます。フォートナイトのユーザー数は全世界で4億人を超えています。そんな中、若いプレイヤーを危険にさらしたり、プレイヤーから意図しないアイテムの購入を促すダークパターンを使用しているとして、連邦取引委員会(FTC)は訴状を提出していた。
連邦取引委員会(FTC)によれば、フォートナイトをプレイする13歳未満の子供から、保護者へ通知せず、同意を得ずに個人情報を収集したことで、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)に違反した。初期設定で子供や十代の若者がボイスチャットやテキストチャットを通じ、見知らぬ人と簡単に繋がれることで、フォートナイトのプレイ中にいじめや脅迫、嫌がらせを受ける要因になったことが問題視された。
これを受け、Epic Gamesはユーザーがボイスチャットをオフにできるボタンを追加しましたが、訴状によると、同社は、そのボタンをユーザーが見つけにくくしていたとのこと。
また、連邦取引委員会(FTC)は別の訴状において、Epic Gamesがダークパターンを使用してプレイヤーを騙して不要な買い物をさせ、保護者の関与なしに子供に不正な課金をさせていたと主張している。
2018年まで、クレジットカードでのゲーム内通貨の購入に保護者やカード所有者の同意が必要なかったことも問題視されていた。
これを受け、Epic Gamesは児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)の違反に2億7500万ドル、不プレイヤーから意図しないアイテムの購入を促していた問題に対し、2億4500万ドルを支払うことで和解に至った。
連邦取引委員会(FTC)は違法な請求の和解金は、利用者の返金に充てられるとしている。(米国居住者のみ)
同日、Epic Gamesは声明文を発表し、「連邦取引委員会(FTC)と和解に達した」として、次のような釈明をした。「ここに行き着くことを意図してゲームを作る開発者はいません。」「Epicが消費者保護の最前線に立ち、プレイヤーに最高の体験を提供することを望んでいるので、この合意を受け入れました。」このように述べている。
Epic Gamesはこれまでに、アイテムの誤った購入が起こりにくいデザインへの変更や、ペアレンタルコントロールの強化を行っている。
最近では「機能限定アカウント」が追加され、年齢の若いプレイヤーがより安全にゲームを体験できる機能を実施している。